フィンユールの家具の魅力にはいくつか特徴があります。当時の家具業界ではタブーと言えることを、自らの家具にデザインとして取り入れたフィン・ユール。他の作家にはない美しさを備えているのがフィン・ユールの特徴と言えます。
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家具製作に関する既成概念とらわれることのない、建築家としての発想と考えられるユニークな構造。
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一つの家具デザインの中に、様々な素材を組み合わせている点。濃い色の材と明るい色の材を組み合わせ、真鍮とスチールパイプと木で異素材の組み合わせで、趣のあるデザインのアクセントに。
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家具に取り入れられた”色”という要素が魅力。
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家具に様々なメカニズムを取り入れている。
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無用の用とも言える美しい突き詰められた形、用の美。ディティールの細部の美しさ。
シンプルでありながら計算された優美なフォルム、流れるような曲線。じっと家具を眺めていると、フィン・ユールが家具の彫刻家と言われるのもうなずけます。