古民家リノベーション|築70年の古民家を再生!広い庭と繋がる「アウトドア・リビング」の家

こんにちは、プラスロゴバの村井です。
古民家に憧れるけれど、「冬の寒さ」や「現代の暮らしに合わない間取り」に不安を感じていませんか?

かつての古民家は、家族の集まりや近隣との交流の場として、また、自然の素材が持つ温かみのある佇まいが魅力でした。しかし、現代の暮らしにおいては、生活導線や断熱性能の面で課題があることも事実です。
今回ご紹介するのは、築70年の古民家が持つ重厚な梁や柱といった「歴史の深み」を活かしつつ、最新の断熱・耐震技術と大胆な間取り変更によって、全く新しい暮らしを実現した事例です。

家と庭が一体となったような「アウトドア・リビング」を中心とした、快適で豊かな暮らしの全貌をお届けします。

施工:木の家専門店 谷口工務店
設計:名倉 麻実

昔ながらの作りで、ダイニングキッチンがひとつの部屋となっていて、この部屋がリビングも担っていました。
和室があり細かく仕切られており、ふすまを開け放つと大広間になる、まさに古民家の作りとなっています。

 Before 
 After 

暗く区切られたLDKからお庭まで開放感あふれるLDKへ

キッチンとリビング・ダイニングがひとつの部屋となり、小回りの利く利便さもありながら窓もなく開放感のない間取りでした。
築年数相応に断熱性能が低く、特に水回りが寒く、冬の生活に大きなストレスがありました。

ダイニングキッチン。ドアの向こうが和室。
反対側は、浴室・洗面などの水回りに直結。

奥様のご希望の明るくて現在的なスペースは、まさにこの場所に実現しました。
人が集うLDKは、壁・床・天井に新たに断熱を施し、快適で過ごしやすい環境へ。
また、お庭でバーベキューをしたり、アウトドアを楽しみたいというお客様のご要望にお応えし、キッチンからの目線をまっすぐお庭に向け、ダイニング、リビングと繋がるような設計となっています。

新旧の素材を活かす「和モダン」な空間

ご主人からは、昔の良さを残したいとのご希望をいただいておりました。
昔ながらの広い玄関とその横に続く和室には、その名残を残し空間のアクセントとしております。
土壁の良さや竿縁の素材や形状にこだわった古民家らしい天井・階段はそのまま残し、床の張替え、建具をきれいにメンテナンスすると見違えるほど素敵な空間に変ります。

before
after

ご夫婦お二人のご要望は、それぞれに異なる個性をお持ちでした。だからこそ、お互いの「譲れないポイント」を明確にしながら、一つひとつ丁寧に検討を重ねたことで、最終的にはお二人の想いが見事に融合した、より満足度の高い住まいが実現しました。

庭と家を繋ぐ「土間・玄関」

設計士が一番こだわったのは、庭と家を繋ぐ「土間収納」の存在です。
アウトドアがお好きというご夫婦の共通のご趣味をお持ちでしたので、LDK~庭のつながりに土間を加えて、収納はもちろん、道具のお手入れや日々の暮らしをお二人らしく楽しんでいただけるようにご提案しています。

玄関を入ってすぐ右手に土間から庭に繋がる「土間収納」

アウトドア用品やお庭グッズなどたっぷりしまえる収納スペース
リビングからお庭から出入りのできる、土間

こちらのお家のメインはお庭。キッチンからまっすぐ繋がる、庭の景色が最大限に楽しめるよう、リビングのソファやダイニングテーブルの配置を検討。窓の向こうの庭が、まるで一枚の絵画のように生活を彩ります。

ダイニング

カール・ハンセン&サン
CH002テーブル(オーク/オイル)
コンパクトなサイズながらも左右の天板を広げると最大6人が座れます。

カール・ハンセン&サン
CH26チェア
ハンス J. ウェグナーが手がけた、優美な曲線と快適な座り心地が魅力

Louis Poulsen
Tolbod 150 glass pendant
充分な明るさもあり、2灯並べることで、リズムとバランスが生まれます

ふだんはお二人でのお食事やお茶を楽しむダイニングですが、お客様やご友人の来訪時には、左右の天板を伸ばすことができる、カール・ハンセン&サンのCH002テーブルをご提案。最大6人で囲むことできる使い勝手も良いテーブルです。
椅子は、ゆったりと長い時間寛ぐことのできる、CH26チェア。ナチュラルなイメージになじむように、オーク材をチョイス。
下に敷いているロゴバキリムの黒が、空間を引き締めてくれます。

リビング/スタディーコーナー

ND002 ソファ
全体的に角を落とした丸みのあるラインが特徴で、木材の温かさと触り心地の良さを際立たせています。

カール・ハンセン&サン
CH24/Yチェア
ハンス J. ウェグナーが手がけた、優美な曲線と快適な座り心地が魅力

Fredericia
ピロティテーブル/ウォルナット
究極にシンプルなテーブルコレクション

リビング・ダイニングと繋がった空間としてなっているので独立したインテリアというよりは、ダイニングチェアに座る奥様とソファに座るご主人がお話ししながら会話を楽しむイメージにしています。
ND002ソファは、二人掛けのソファとしてはコンパクトなので、ベンチのように使うこともできます。
また、スタディコーナーのチェアは、イージーチェアのように座ることのできるYチェアをご用意。どの椅子も、ダイニングチェアとしても利用ができるため、お客様の来訪や、状況によってあちこち移動して使っていただくことができます。

プラスロゴバと谷口工務店が手掛ける古民家リノベーションとは

― 設計士の思い ―

谷口工務店は、滋賀・近江の風土に根ざしながら、これまで数多くの古民家再生・町家リノベーションに携わってきた実績を持つ建築会社です。
古民家が持つ歴史や構造を丁寧に読み取り、“時間をつないでゆく”ための再生建築を実現してきました。

設計士 名倉 麻実

今回の実例では、新築では叶えることができない暮らしを実現しています。土地や建物が広く、昔の古い建物の趣を残して快適に暮らす…リフォームは「いいとこ取り」ができることが魅力の一つです。
いろんな選択肢がある中で何がベストなのか、常にお客様とお話しながら見つけていきます。新築だけでなく、リフォームやインテリア、外構まで、何でもお気軽にご相談ください。

新しい間取りとリノベーションならではの魅力

古民家をリノベーションして住むことの魅力は、単に「古い家に住む」ということではありません。
“過去の時間と素材に包まれながら、現代の暮らしを楽しむ”という、特別な住まい方です。

時間が刻まれた「本物の素材」に包まれて暮らす

古民家には、梁、手刻みの柱、手漉きの障子や土壁など、今では再現できない素材や技術が残されています。
それらに囲まれることで、日々の生活の中に「温もり」「安心感」「人の手の痕跡」が自然と宿ります。
新築では得られない、「住まいの記憶」がある空間なのです。

間取りや設備は現代的に変えられるため、古さを感じさせずに快適に暮らせます。
例えば、便利なシステムキッチンと無垢の木の食器棚やカウンターテーブルで囲うことで、家とのつながりに不自然さは消えます。
脱衣所や洗面所の動線は、時短や効率の良さを重視することも大事です。
昔の家を「自分らしく住みこなす」楽しさがあります。

現代の古民家リノベーションは、構造の根幹から見直し、劇的な進化を遂げています。
力強い「古材」の美: 伝統的な梁や柱はあえて露出させ、モダンな内装とのコントラストを楽しむ「和モダン」デザインの主役になります。
最新の「快適性能」: 基礎や壁に最新の高断熱材を組み込み、耐震補強を行うことで、古い家の弱点を完全に克服。冬は暖かく、夏は涼しい、高い省エネ性を実現します。
開放的な「間取り」: 細かく区切られていた部屋を大胆に繋げ、大空間のLDKを創出。現代のライフスタイルに合わせた、風通しの良い、開放的な生活導線を実現します。

古い佇まいの内側に秘められた、高い機能性と洗練されたデザインの融合こそ、古民家リノベーションの最大の魅力です。

プラスロゴバでは、古民家を彩る北欧家具をご提案しています。また、古民家のリノベーションや部分的な改築のご相談も承っております。
リノベーションや改築については、悩まれることも多いと思います。まずはご希望をお聞かせください。


新築やリフォーム。家づくりを考えはじめた時、お役立ちいただけるまとめサイトをつくりました。
木の家のプロだけが知っている、理想の家づくりのポイントを動画でわかりやすく紹介しています。
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