皆さま、こんにちは。+ROGOBAの吉成です。
本記事では、北欧デザインの巨匠フィン・ユールが生み出した椅子の中でも、特におすすめしている「リーディングチェア」についてお話させていただきます。
人々の暮らしのため、量産を考えられたデザインでありながら、その佇まいはまるで彫刻作品のよう。
そのデザインの背景、座り心地の秘密、素材選びのポイント、
そして、日本の住まいやモダンな住まいに溶け込むコーディネート実例まで、+ROGOBAならではの視点でご紹介します!
フィン・ユール 「ザ・リーディングチェア」とは

1953年、北欧デザインの巨匠フィン・ユールによって生み出された「リーディングチェア」。
現在はデンマークのHouse of Finn Juhl(ハウス オブ フィンユール)によって、正規復刻され、世界中のデザイン愛好家や建築家に支持されています。この椅子の第一印象は、その「後ろ姿の美しさ」。
背もたれとアームのラインがまるで彫刻のように浮かび上がり、どこから眺めても完璧なバランスを保っていると思いませんか?
フィン・ユールは「家具は人の体と心を包み込む彫刻である」と語っています。
「リーディングチェア」はまさにその哲学を具現化した作品であり、日常に芸術を持ち込む存在です。とはいえ、暮らしの道具としても、使い勝手を発揮してくれます!
彫刻のようなデザインと設計の美学と快適性の秘密

後ろ姿が美しい椅子は珍しいものですが、、、
「リーディングチェア」は見た目の美しさだけでなく、座り心地にも徹底的にこだわっています。
背もたれは、浮遊する翼のように、木材と座面の間にゆとりを持たせて接合されています。
肩甲骨から腰にかけて自然にフィットし、背筋を伸ばした姿勢でも、少しリラックスしても、どちらでも心地よく過ごせます。
この構造により、光と影が生まれ、椅子そのものが空間の中で軽やかに呼吸しているような印象を与えます。
フィン・ユールがデザインする椅子は、人間の体をまるで彫刻のように分析した上で作られているため、単なる「座れる家具」ではなく「座ることを愉しむ家具」なのです。


座面は程よくしなり、体の重さを分散。硬すぎず柔らかすぎないクッション性は、長時間の読書やお茶の時間に最適です。
そして、軽やかに浮かび上がるように設計された座面。下部の構造がほとんど見えないため、圧迫感を感じさせません。
これこそが、フィン・ユールの独特なデザインなのです!
また、フィン・ユールは構造部材を必要最小限に抑える一方で、接合部や曲線の仕上げに一切の妥協を許しませんでした。
接合金具に真鍮を使われているのも粋なんですよね。
背もたれのカーブは手で触れたときに心地よく、長く座っても疲れにくい角度と形状になっています。


「リーディングチェア」は、フィン・ユールがはじめて量産をイメージした椅子でもあるのですが、、、背座が浮いたように見える構造や、異素材を使用した、濃淡の木材のコンビネーションは、他の椅子のデザインと同様の特徴として見られます。
フィン・ユールのデザインは、素材使いも大きな魅力なんです。
また、笠木の丸みを帯びた形状、一つの材の中に木材のコンビネーションを使うなどディテールへの一貫したこだわりも見ることが出来ます。
こちらの仕様は、オークとウォルナットのコンビネーション。
オークの個性的な木目の表情、ウォルナットの深みのある色合いは、経年でさらに艶やかに変化していきます。
張地には、ツヤのあるレザーを合わせることで、木部の色味が際立ち、高級感がいっきに高まります。


リーディングチェアは、フィン・ユールの哲学でもある、”様々な姿勢で座れることの重要性”を、まさに表現しています。
名前の通り、読書用の椅子としても設計されているのですが、普通に前向きに座るのはもちろんのこと、横向き、後ろ向きに座っても、幅広い笠木が肘掛けとなって、快適に過ごせるように考えられているのです。
幅広く設計された笠木は、とても珍しく、リーディングチェアの最大の魅力と言えます。座ってみるとわかりますが、この笠木の広さが、快適さを与えてくれるんです!
幅広く設計された笠木は、とても珍しく、リーディングチェアの最大の魅力と言えます。座ってみるとわかりますが、この笠木の広さが、快適さを与えてくれるんです!

素材と仕上げ ・仕様・価格について
素材・仕上げ
リーディングチェアには、オーク材とアッシュ材、そしてオークとウォルナットのコンビネーション、ブラック塗装の4種類からお選びいただけます。
- オーク:明るく黄味がかった色合いで、北欧らしいナチュラルな空間にぴったり。リネンやコットンなど軽やかな素材との相性も抜群。
- アッシュ:オークよりトーンが明るく、木目も安定しています。ナチュラルテイストなインテリアとの相性も◎
- オーク・ウォルナットコンビネーション:
- ブラック塗装:モダンな空気感を演出してくれます。
仕上げのオイルフィニッシュは、表面を保護し、水分や汚れへの耐性を高めながらも、木の質感を存分に感じられ自然な仕上がりです。
なめらかな手触り、自然な香りも魅力の一つです。
+ROGOBAでは、豊富なファブリックやレザーのサンプルをご用意し、お客様のライフスタイルやインテリアに合わせたカスタマイズをお手伝いします。
2025年4月オールウォルナットバージョンが発売!

2025年、「リーディングチェア」に新たな仕様が発表されました。
本体や突板の素材は、全てアメリカ産のウォルナットのみを使用され、フィン・ユールのデザインにマッチした、落ち着いた色合いの「リーディングチェア」になります。
これまで最も知られていた仕様は、オークとウォルナットのコンビネーションでしたが、今後、ウォルナット仕様が、人気に火が付くこと間違いないと思います!
仕上げはオイルフィニッシュで、表面を保護し、水や汚れへの耐性を高め、木目をより強調し、なめらかな手触りに。


ウォルナットは、ダークチョコレートカラー、ゴールデンブラウンと様々な深みのある色合いの素材です。
濃く落ち着いたブラウンは、和の空間やモダンインテリアに映える存在感があります。
経年で赤みや艶が増し、深みのある風合いに変化していいきます。
フィン・ユールの家具には、ウォルナットのようなシックな色合いがおすすめです!!
価格
シートは、べニアシート・ファブリック(グループ1~4)・レザー(グループ1~4)からお選びいただけます。
◆READING CHAIR (FJ 5310 ) 張地シート仕様
【サイズ】 幅: 52 cm 奥行: 58 cm 高さ: 74 cm シート髙: 45.5 cm 重さ: 6.5 kg
張地 | ランク | オーク | アッシュ | ウォルナット | オーク/ウォルナット | ブラックペイント |
ファブリック | Gr.1 | ¥195,800 | ¥195,800 | ¥231,000 | ¥195,800 | ¥195,800 |
Gr.2 | ¥200,200 | ¥200,200 | ¥235,400 | ¥200,200 | ¥200,200 | |
Gr.3 | ¥203,500 | ¥203,500 | ¥238,700 | ¥203,500 | ¥203,500 | |
Gr.4 | ¥211,200 | ¥211,200 | ¥246,000 | ¥211,200 | ¥211,200 | |
レザー | Gr.1 | ¥214,500 | ¥214,500 | ¥249,700 | ¥214,500 | ¥214,500 |
Gr.2 | ¥218,900 | ¥218,900 | ¥254,100 | ¥218,900 | ¥218,900 | |
Gr.3 | ¥229,900 | ¥229,900 | ¥265,100 | ¥229,900 | ¥229,900 | |
Gr.4 | ¥281,600 | ¥281,600 | ¥316,800 | ¥281,600 | ¥281,600 |
◆READING CHAIR W/SEAT IN VENEER(FJ 5311 ) べニアシート仕様
【サイズ】 幅: 52 cm 奥行: 58 cm 高さ: 74 cm シート髙: 43 cm 重さ: 6.5 kg
オーク | アッシュ | ウォルナット | オーク/ウォルナット | ブラックペイント | |
べニアシート | ¥218,900 | ¥218,900 | ¥254,100 | ¥218,900 | ¥218,900 |
※価格表はすべて税込価格です。また、2025年8月現在の価格となります。予期せぬ価格改定がございますので、価格については事前にお問い合わせください。
日本の空間に映えるコーディネート例

北欧家具と聞くと、白壁や大きな窓を想像する方も多いかもしれません。
しかし、「リーディングチェア」は日本の和の空間とも驚くほど相性が良いのです。
例えば、障子のあるダイニングスペース。
空間が一段と引き締まり、上質なホテルのような雰囲気に。
※ラウンドテーブルは当店オリジナル。
窓際などのお部屋の一角に一脚だけ置けば、庭を眺めながらのひとときが格別なものになります。
一脚あるだけで、凛とした空気感を演出してくれます。


ワークスペース・書斎用の椅子にも適しています。
広い笠木は、上着やジャケットを掛けるのにも便利で、そして絵になります。
造り付けのちょっとした書斎スペースも、製作可能。ご相談ください。
ダイニングチェアとしても快適にお使いいただけます。
揃えて設えると壮観ですね!
片側が丸くなったダイニングテーブルは当社の家具職人が製作。
オーダー製作させていただきました。


会議室やホテルなど、公的な場所にもおすすめしたい組み合わせ。
※バタフライテーブルは
+ROGOBAでは、オーダーテーブルやキリムと組み合わせたインテリアコーディネートもご提案しています。
異なる文化が自然に溶け合う空間づくりをお手伝いしています。
購入前に知っておきたい納期とメンテナンス
「House of Finn Juhl(ハウス・オブ・フィンユール)の製品は、一部日本国内で生産している家具もありますが、デンマークでの受注生産が基本です。
リーディングチェアの納期は、通常4〜6ヶ月ほど。長く待つ時間もまた、北欧家具を迎える喜びの一部と言えるでしょう。
メンテナンスはとてもシンプルです。木部は乾いた柔らかい布で定期的に乾拭きし、汚れが気になる場合は軽く絞った布で拭き取ります。感想が気になる場合は、定期的に付属のオイルを塗布し、きれいな布でふき取り、オイルを乾かしてください。
その他の詳細は、以下のボタンをクリック!
+ROGOBAで体感するリーディングチェア




言葉や写真だけでは、リーディングチェアの真の魅力は伝えきれません。+ROGOBAのショールーム大津百町スタジオにて、実際に腰掛けていただき、木部の温もりや背もたれのフィット感、座面のしなやかさを体感できます。
①フレーム樹種:オーク・ウォルナット シート ブラックレザー
②フレーム樹種:オールブラック塗装 シートレザー(ブラック)
③フレーム樹種:オーク・ウォルナット シート ファブリック
④フレーム樹種:オーク・ウォルナット べニアシート
「リーディングチェア」をご検討の皆さま、ぜひプラスロゴバへお気軽にご相談ください。展示場所をご案内させていただきます。

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